熊谷保宏先生。

ワークショップや応用演劇の実践研究の先駆者;日本大学芸術学部(日芸)の熊谷先生に再会した(悔しいことに「追悼」ではあるけれど)。ワークショップやインプロが出たて(?)のころ悩みや疑問があると、よく研究室をたずねて愚痴を聞いてもらった。遠慮なく心を打ち明けられる相手だった。しかし彼は急に次の世に旅立ってしまった。「彼の志を引きつぐ人はいるのだろうか」と勝手に心配している自分がいた。
 彼を特集した雑誌があることは風の噂で知ってた。でもそれはどうやら学内誌らしくどうやって入手したらいいか分からなかった。でも今日、日芸の実習公演を観に行ったら、他特集と一緒にひょこっと並べられてあるではありませんか〜!偶然の再会。読むと、そこには熊谷先生を愛する人たち、引き継いでいく人たちからのたくさんの寄稿があった。私はすごく安心した。
 そして「あ」と思った。私はご縁をいただいて、今年度から日芸で講師をさせていただいている。その授業の名前が「応用演劇」なのだ。もしかしたら熊谷先生もご担当だったかもしれない。その授業をいつの間にか、自分が担当させてもらっているとは。おこがましいが縁を感じざるを得ない。しかも今日は花崎攝さんとも再会したし。。。
 さて実は日芸とのつながりは個人的に深い。高校生のとき;日芸の学生劇団「海獣劇場」のファンでよく手伝いに通った(主宰は現在の塚本晋也監督)。小劇場ブームのとき;所属した「遊◎機械/全自動シアター」を紹介してくれたのは日芸出身の三谷幸喜さん。私が大好きだった人も日芸出身者。人生の節目に、日芸出身者の存在あり。とも言えそう。