コロンビアで日本のインプロのことを考える。

コロンビアでインプロが始まったのが1996年。日本とほぼ同時期。

中南米の中ではコロンビアが一番活発なので、周辺の国々の人たちはここに学びに来ているという(2ヶ月ほどここに滞在しながら、)。ラテン系で明るい人たち。でもアメリカ人の明るさとはちょっと質が違うように感じる(うまく言葉にできないけれど)。

 

WSが終わった後と参加者たちと雑談してたら、こんな話題になった。アメリカ人が教えに来ると「なんで私たちが考えたインプロを中南米の人間がやっているんだ」みたいな言い方をされて「ちょっとムカつく」と(苦笑)。

 

新しく始めた人たちには「これが正しい」はない。いろいろ知りたい。やってみたいという素直な気持ちがある。一方、括弧付き「インプロ」の創始者の周辺にいる人たちは「自分たちが正しい/自分たちがパイオニアである」という意識が強く、他者を否定する傾向も少なからずあるように感じる(少なくとも私はそういう扱いを受けたことが何度もある)。もちろん「いいもの(と自分たちが思っていること)を他者に伝えたい。創始者の考え方を尊重し継承していきたい」という彼らの気持ちもよく分かる。創始者が考え出したクリエーションを、簡単にねじまげたり応用したりするものではない。敬うこと大事。完全に同意。しかし。そこで人間が二極化され、良い悪いで敵対するのは、まったくナンセンスだと感じる。そこにはなんとなく「ジェラシー」や「後ろめたさ」や「とにかっく自分と自分のカンパニーだけが成功したい」や、なんかそんな「持っていてもあんまり役にたたない気持ち」があるようにも感じるんだなぁ〜。

 

お互いに可能性に開いて、時には批評的な視点も持ちながら、かつ高め合っていく関係性が必要。だから「自分がインプロする」という自己中心的な意識や、相手を「認めたくない」という感情とは異なる、もう一つ高いところに意識を持っていき、古くて知識と経験を持っている人たちと、新しくて知識も経験もないけど”やりたい!”って思っている人たちが、一緒になって「いかにインプロ業界として面白いことをやっていけるか/良きことを継承していけるか」を考えることが必要だし、そのための「場」を設けることが必要だろう。ただこういうことに関心のない人たちもいるだろうし、それはそれで「あり」だと思うので、こういう話しは、「だったらお前がやれば」という話しに帰結してしまうのだけれど(苦笑)、でもなんとかしたいなぁ〜。

 

ヨーロッパでは「Our Country」というプロジェクトが進行していて、これはヨーロッパ全土のインプロカンパニーが一緒に取り組んでいる。もちろん地続きだから交流はしやすい/日本は島国だから無理という声も聞こえてくるが、なんか、言い方は悪いけれど、そういうセコイ(sorry)こと言わずに、なんか定期的に健康的に議論交流ができる場があればいいのになと思う。応用インプロに関してはなんとなくプラットフォームができつつあるような気もするが、パフォーマンスの領域になるとイマイチだなぁ。う〜む。どしたらいいかね。