ジャッジの方々からいただいた言葉

演劇大学連盟「シアタースポーツ」絶賛本番中!毎回のステージにさまざまな方々がジャッジとしていらしていただいている。以下長文です。すみませぬ。**「少しでもインプロを演劇人に知ってほしい」気持ちで、私がお願いした方々が多い。もちろんこれらの方々はインプロの専門家ではないので「イエスアンドがうんぬん」とか「キースジョンストンがうんぬん」などは知らない。しかしプロの演劇人として活躍されていらっしゃる方々ばかりであり、そういう方々の視点でインプロを観ていただきコメントをいただくことは、インプロ業界の発展を考えるととても大事なことだと思っている。さて初日のジャッジをしてくださったのは劇団「SWAT」の主宰者演出家俳優の四大海さん、「中野成樹とフランケンズ」の演出家中野さん、演出家ペーターゲスナーさんがコメントくださった。中野さんのコメント「即興で舞台に立つことがどんなに怖いことか、我々は知っている。しかしこのシアタースポーツではその怖さを超越して、学生が堂々と演じている。これは本当に本当にすごいことなんです」とおっしゃっていた。心からの言葉に泣きそうになった。一見簡単そうに見えるけど(学生がうまいから)即興で舞台に立つことの尊さを感じてくださっていることが嬉しくて。共感してくださっていることが嬉しくて。ペーターさんは「支配者の言いなりになる風潮が世の中にはある。だからこそ自分の声で演劇をやっていくことが大事であり、だからこそ即興演劇は大事であり、学生がシアタースポーツをやる環境を提供することは、将来への投資なのです」とおっしゃっていた。本当にその通りです。四大海さんは玉川大学のシアタースポーツからずっとジャッジとして付き合ってくださっている。舞台上の学生への共感と応援の気持ちがはっきりあって、丁寧にそれぞれにコメントをくださる。まるでお父さんみたい。昨日は劇団「ラッパ屋」の劇作家鈴木聡さんにお越しいただいた。劇作家にインプロのストーリーを見てもらうことはめちゃくちゃ怖いこと。だから鈴木さんが「面白かったなぁ〜。2時間でいろんなたくさんのお芝居を見た気持ちです」というコメントいただいたのはとても嬉しかった。終演後も「面白いなぁ〜いろんな枠組みがあるんだなぁ〜面白い」と何度もおしゃっていた。インプロをやっている人たちの中には、アメリカのインプロの風潮(インプロ=コメディと思われている)を嫌って、シリアスなインプロこそインプロと信じている人もいるようだが、一般のお客さんの中にはそのアメリカっぽいインプロが面白いと感じる方々もいらっしゃるのだ。そういう声もまた真摯に受け取るべきだろう。演出家の野上さんは優勝チームを見て「男性のパワーで押し切っているふしがあるが、女性の繊細さが際立つインプロももっと見たかった」とおっしゃっていた。こちらも「そうだなぁ〜」と思った。確かキースが「男ばかりのインプロチーム」(女性が入れない排除されるなど)には問題があるなぁ〜というようなことを言っていたことがあった。もしいつのまにか女性が排除されるムードがチーム内にあったら、そのチームはきっと何か問題がある。女性の細やかさが舞台で際立つといいな〜。脚本家の園田さんは稽古にもお付き合いいただき、ドラマに関してのアドバイスをいただいた。残念ながら園田さんがご覧になった回ではあまりよいドラマが生まれなかったので、その意味で厳しいアドバイスをいただいた。心の中で「昨日の回は、すっごくいいドラマが生まれたんだけどな〜。見てもらいたかったなぁ〜」と思ったけど、これは即興なんだから仕方がない(ぐっすん)。ただ学生たちは「なんとか芝居に深みをもたせたい」とは思っている。実際にできていないとしても。これ以外にも東京芸術劇場の高萩さんから初日に「よくやったね」と言っていただき、多摩美の名誉教授の福島先生からも「面白かった」と言っていただき、大御所にポジティブなコメントをいただけて何より「ほっ」とする。なんだかいいことばかり書いているようだが、本当に言われたことをそのまま書いているだけなのでご容赦いただきたい。ちなみに稽古では「もっとできるだろう」とか「面白くない」とか「こんなの見世物にならない」とかいろいろ言われていました(苦笑)。学生たちががんばってます。その姿をたくさんの人たちに見てもらいたいと思います。今日と明日の2ステージを残すのみ。