インプロを教えることは目的じゃない。

インプロはあくまでもツール!

インプロ愛好家はどうしても「インプロを教える」「インプロを広める」ということを目的にしていまう。まるで「インプロ」が、世界を救う唯一の方法であるかのように。それ気持ち悪いです。考え方が狭いです(苦笑)。

世界を救えるかもしれないツールは「インプロ」だけではありません。インプロは、たくさんある方法の1つのでしかありません。演劇教育の領域だけでも、応用演劇系のツール、アサーション系のツール、さまざまにあります。「インプロ」以外のものを知らずに/認めずに「インプロ、インプロ」って言ってると、「この人分かっていないな。勉強してないな」ってことがバレちゃうよ(苦笑)。

何度もいうけど、インプロはただのツール。

例えば、宗教家は「自分が信じる宗教の教えを広めること」を目的とはしない。彼らの目的は「人々の幸せ」であり、「教え」はそのためのツールである。

音楽家は「音楽を広めること」が目的ではない。音楽によって「人々が幸せになる」ことが目的であり、「音楽」はあくまでもツールである。

それぞれがそれぞれのツールを使って、他者に貢献をする。
人間生活に役立つような活動をする。

インプロが広まることは、本質的に大事なことではない。むしろ最終的な目標は、インプロが必要なくなることであるはず。みんなが即興的に生き生き生きることができるスキルを身につけ、違いを認め合うことが普通になる世の中だ。その世界ではインプロは必要ない。すでに浸透しているから。

インプロはあくまでもツール!
インプロによって何をもたらしたいかという点のほうが大事。
「インプロを教えること」や「インプロが広まること」を目的にしてはいけない。

インプロによって何をもたらすことができるのか/何をもたらしたいのかという点をしっかり表して、それを目的にしなくてはならない。

インプロは家を建てるためのトンカチでしかない。
目的はトンカチを使うことではなく、素敵な家を建てることだ。