サンダルばきで行き来できる死。
絲山秋子さんの小説「沖で待つ」は134回芥川賞を受賞した短編小説。
亡くなった会社の同僚の太っちゃんが、ひょんなことから主人公の前に姿を表します。
こんな感じで、亡くなった人が「ひょこっつ」と帰ってきてくれたら、どんなに嬉しいことでしょう。
死が横丁にあって、サンダルばきで行き来できたら、どんなにいいでしょう。
自分の身辺に死んだ人が増えると、どんどん生と死の距離が近くなって、むしろ自分は生きているけれど、知り合いはすべて死の世界にいるなんてことになっていくのだろうなと最近よく考えます。
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