WSレポート:ファシリテーションにおける即興性を問う_2

上野学園大学で実施された絹川のワークショップがフェイスブックで詳しく紹介されました。

ここでも文面を引用させていただきます!

 

 

 

2/27〜28に開催したワークショップ「ファシリテーションにおける即興性を問う――イエスアンドで始めるインプロ入門」の写真を掲載しました。2日間の濃密な時間を、写真で思い返してみましょう!皆さん、本当にいい笑顔です(笑顔でない写真がほとんどなかったぐらいです…)。
 さて、2日目の朝、絹川さんに「ワークショップの魅力をどうやって伝えたらいいのか」という質問が寄せられました。その答えは…? 2日目の最後に参加者の皆さんが残していった感想とともにお届けします。
 
 
【Q:ワークショップの魅力は、どうやったら伝えていけるのか】
 例えば、「共感」から入る。イエスアンドの精神。新しいことを学ぶのだと押し付けるのではなく、その人のベース(レディネス)にあわせて、こちらから提案できるようにする。大人は意味づけ・理由付けが明確でないと、難しい。意味をはっきりさせながら、相手が納得するようにワークショップを進めていく。こういう取組がでて、こういう成果もでているけれど、どうですかね?といういうように。
 同じリーダーシップでも、相手やグループによって、リーダーシップの質を変える必要がある。新人だったら、カリスマ的なリーダーシップが効果的かもしれない。成熟した集団だったら、フォロアー的なファシリテーションが良い。リーダーだったら色々と役割を演じないといけませんよねということを、ワークショップのなかで指し示していく。リーダーが間違ってもいいように、ファシリテーターだって間違ってもいい。
 危険なのは、ワークショップをすることが目的になってしまい、その先を見失うこと。ワークショップは本来はプロセスであって、その先に何かが生まれ出るもの。
 
 

【最後のコメント&感想】
▼ 「行う」のではなくて、参加者にあわせることが重要だと思った。教員も、本当は一人ひとりがファシリテーターだと感じる。一緒に体験しながら、勉強していきたい。
▼ 全体を観ていないといけない。同時に色々やらないといけないことが苦手なんだなと気がついた。気が重いけど、やっていかないといけない(笑)
▼ ミスコミュニケーションがあってもいいよと言われて、安心した。色々な立場の人に開かれた場を作ったりできたらいいなと思う。皆でやると楽しいとか、皆でやるからいいんだということを伝えていきたい。
▼ 仕事の現場で、間違っていいんだよというワークと、正しく覚えていて欲しいんだよと相手に伝えることを、どのように使い分けたらいいのかを考えさせられた。
▼ スピットファイア(前日にやったエクササイズの1つ)の場面で、言い淀んだり、堂々と考えこんだりすることも、あってもいいのかなと思った。それも日常であり、常に朗々と自分を表現できるわけではない。その点から考えると、一連のエクササイズがその場を取り繕うことを訓練するワークでないということを、どうしたら参加者に伝えることができるのだろうか。自分がわからないこと、真っ白になったことも誠実に考えこむのもいいと思うんです。
▼ 場の全体を見ているのが重要だと痛感した。意識を張っているというか、ファシリテーターが笑顔でオープンな状態でいるということが重要。
▼ 自分で決めたことに囚われないのが大切なんだと感じた。アタマでわかっているけど、一生懸命になりすぎて、相手をみているようでみていないことが起きるのは、私自身がリラックスしていないせいなのではと思った。ワークショップをやるとなると「ファシリテーターです!」というモードに入ってしまいがちだが、「〜でなければならない」というのに囚われないでいたい。
▼ こういうところにくると、すでに経験されている方と出合い、自分との考え方のギャップを感じる。それが将来の夢につながったらいいなと思った。
▼ 《意識のレベル》の2と3をよく観察しないと、ファシリテーターがやらせてる感がでてしまうのかなと思った。それをきちんと意識し、職場でも共有したい。
▼ 職場では、相手のアクションに対して興味がなかったらスルーすることもある。でも、それは相手も自分にアクションを起こさないのと同じことだなと気づいた。自分がやりたいことを主張するだけではなく、相手のことも意識して、理解していきたい。
▼ 参加者の意識の方向性をきちんと把握し、全体の状況確認をするための「リアクション」なんだと思った。相手に主体性を持たせるには、自分(ファシリテーターとして)に向かう意識の方向性を壊さないといけないなと思った。
▼ 日常生活にも役に立つことがたくさんあった。まず相手を受けいること、それは家族生活でも同じである。わかりあえないことを楽しんでみたい。
▼ エクササイズをやることを目的にしてしまうことは避けないといけないと自戒した。研修講師として、クライアントの目的にあわせなけなればならないこともあるが、そういうときにデザイン思考が役にたつと思っている。想像するよりも、まずやってみたい。