なぜ「インプロヴィゼーション」にこだわるのか?


わたし達は「インプロヴィゼーション」という手法にこだわる。

 

「インプロヴィゼーション」とは、台本を用いず、観客の目前で、

即興的におこなう演劇であり、そこには「場所」と「俳優」と「観客」がいるだけ。

まさに「必要最低限」ミニマムな演劇である。

 

なぜ「インプロヴィゼーション」なのか?

俳優と観客とのダイレクトな相互作用だけで成立する「インプロヴィゼーション」演劇は、演劇の「もっとも純化した姿」であり、そこには「演劇の本質」がある。

ゴテゴテ飾り立てた言葉や、切り貼りされた演出の中に埋没している「演劇の本質」を掘り起こすのだ。

 

わたし達の強み

わたし達の演劇には「検閲検査」が無い。

戯曲作家によって決められたり、演出家によって編集されたり(切り刻まれたり)せず、役者の「なまみ」をそのまま観客に届ける。

 

それは裸で外に出て行くようなもの。フラジャイルな身体はいつ傷つくかもしれない。しかし、わたし達がそうすることには意味がある。

それは演劇という疑似体験を、より強烈に観客に届けるためである。

 

このように「演劇の本質」を舞台に提示することで、わたし達は観客に「人間の本質」を問い、分かち合い、楽しみ合いたいと思うのだ。

 

                     アートディレクター:絹川友梨